お父さんの大事な話

~ 子供に伝えたい!! お父さんの熱い思いをひたすら語るブログです ~

みんな「平等」に「不公平」

ゴルフはとても「不公平」なスポーツだ
でも、それはみんなに「平等」だ

 

 あなたたちも「お兄ちゃんばっかりゲームしてずるい!不公平だ!」とか、食べ物でも「私の方が少なくて不平等だ!」なんてことあるでしょう?

 

 そんな時に「平等・不平等」とか「公平・不公平」という言葉を使うよね。そもそも「平等」とか「公平」って、どういう意味だろう?

 辞書で調べてみると「平等」は「すべて等しいこと。差別のないこと。」(三省堂 国語辞典)、「かたよりや差別がなく、みな等しいこと。また、そのさま。」(デジタル大辞泉 小学館)と書いてある。

 

 「公平」は「どちらにもかたよらないで正しくするようす。」(三省堂 国語辞典)、「すべてのものを同じように扱うこと。判断や処理などが、かたよっていないこと。また、そのさま。」(デジタル大辞泉 小学館)と書いてある。

 

 どちらも似ているようだけどちょっと違うね。

 

 ネットで「平等」と「公平」の違いを調べてみると、例えば、食べ物を配るときに、大人も子供も関係なく2つなら2つ、同じ数を配るのが「平等」で、体の大きさや食べる量の違いを考えて、大人は3つ、子供は1つとするのが「公平」だそうだ。

 

 他にも例えば、働き者の社員と怠け者の社員と給料が同じなのは「平等」だけど「不公平」だよね。この場合は、働き者の社員に高い給料を払って、怠け者の社員には低い給料を払うのが「公平」ということになる。

 

 それぞれの違いを考慮(=ほかのことがらも考えてよく考えること)せずに一律(=差別がなくて同じ様子であること)にするのが「平等」でそれぞれの違いを考慮して、対応するのが「公平」ということになるね。

 

 話はちょっと変わるけど、スポーツにはいろいろな種目があるでしょ?

 

 屋外でするスポーツなら野球やサッカー、ラグビー陸上競技、スキーなどたくさんあるね。屋内でするスポーツだと水泳やバスケットボールにバレーボール、バドミントン、お兄ちゃんがはまっているハンドボールなどいっぱいある。

 

 お父さんは、昔、大学時代にゴルフ部に所属していたんだけど、このゴルフというのが非常に不公平なスポーツなんだ。

 

 どういうことかというと、陸上競技(全部じゃないけど)や水泳は「よーいドン」で一斉にスタートするし、野球やサッカー、バスケットボールやバレーボールは同時に対戦するよね、コートも入れ替わったりして、だいたい公平に試合ができる。

 

 それでも野球なんかはボールを打った瞬間の風向きなどの影響を受けるし、外でやるスポーツは雨や風などの自然の影響を受けるので、多少、不公平なことが起こる。スキーのジャンプなんかもそうだ。飛ぶ瞬間の風向きによって、結果に大きく影響する不公平なスポーツだ。

 

 いろいろなスポーツがある中でも、ゴルフは最も不公平なスポーツと言っていいのではないかとお父さんは思っている。

 

 ゴルフは、プロの4日間で行う試合では約140人前後の選手が前半2日間の予選に出場する。そうすると、一度に全員がプレーできないから、プレーする時間帯がおのずと大きく違ってくる。

 ある選手は、午前中の朝早くスタートして、午前中のうちにプレーが終了するかと思えば、ある選手は、午後からのスタートで夕方にプレーが終了するということもある。

 つまり、午前中の選手がプレーを終了するころに、スタートする選手がいるということだ。アマチュアの場合でも大きな試合は同じだ。

 

 これでわかると思うけど、一日中、同じような天気ならいいけれど、日によって午前中はすごく天気が良くて、午後からは雨風が吹いてプレーがしづらい状況になることがある。またその逆もある。

 天気が良い時にプレーできた選手は良いスコアが出るけど、悪天候下でプレーした選手のスコアは伸びない。そして、その差を埋めるハンディのようなものはないからものすごく不公平なんだ。

 

 しかし、よく考えてみてほしい。ある一つの試合ではA選手が運よく天気に恵まれ、B選手は悪天候で運が悪く不公平な状況だったとしても、次の試合の時にはその逆になってB選手が天気に恵まれ、A選手が悪天候になることもある。つまり、選手みんなに「不公平」が「平等」与えられているということだ。

 

 お父さんの言っている意味が分かるかな?

 

 これを我々の人生に当てはめてみると、日本に生まれるか外国に生まれるか、男性で生まれるか女性で生まれるか、お金持ちの家に生まれるか貧乏な家に生まれるかわからない。

 兄弟姉妹の何番目に生まれてくるかもわからないし、健康で生まれてくる子もいればなにがしかの病気をもって生まれてくる子もいる。顔だちも男性女性に限らず、美しく生まれてくるかそうでないか・・・

 非常に不公平なように思うけど、その「不公平」はみんなに「平等」に与えられているということだ。

 

 与えられた環境に不平不満を言ったって仕方がないし、良くなるわけでもない。

 

 だから、それぞれの生まれた環境を素直に受け入れて努力していくしかない。人事を尽くして天命を待つ(=やれることはやりつくしたのだから、あとはもう天の命令を待つのみだということ。)」残酷なようだけどそれしかないんだな。

 

 どんな境遇に生まれようとも、それを受け入れて一生懸命に力強く生きていきたいものだ。

 

 あなたたちも人と比べてあれこれ不平不満を言うのではなく、自分の置かれた立場や環境を受け入れて、精一杯努力してほしい。

 

 そして、幸せな環境に生まれた人は、その環境に甘んじて「自分さえ良ければいい」と考えるのではなくて、不幸な環境に生まれた人に手を差し伸べて、生まれたときの環境の不公平さを少しでも公平になるように、お互いに助け合っていかなければならないね。

 

 お父さんはそう思う。