お父さんの大事な話

~ 子供に伝えたい!! お父さんの熱い思いをひたすら語るブログです ~

「正社員」と「アルバイト」

たくさんもらえるといいね!

 

 前回「おいしい話」に乗らない、という話をしたけれど、その中で「正社員」と「アルバイト」の給料の差のお話が出てきたね。

 

 令和4年度の大学卒業の初任給(就職して初めてもらう給料)の平均が月額約21万円、高校卒業で約173,000円、アルバイトは時給1,000円で一日8時間働いて、それを一か月(22日間)働いたとして、月額176,000円、同じように時給1,500円なら月額264,000円だ。

 

 これだけ見ると、「なんだ、正社員になるよりアルバイトの方が稼げるのか!」

と思うでしょ?

 

 でも、「正社員」と「アルバイト」では、見た目の数字だけじゃなくていろいろなことが違うんだ。

 

 「アルバイト」のほかにも「パート」や「派遣社員」、「契約社員」などがあって、多少の違いはあるけれど、どれも「正社員」以外のものなので、ここでは「正社員」と「アルバイト」の違いを中心にどこがどう違うのか、基本的なところを見てみよう。

 

1.働く期間(雇用期間)の違い

 正 社 員:期間の定めがなく、定年(60歳とか65歳)まで働くことができるので、     

       雇用(仕事をさせるために人を雇うこと)が安定している。(首になり

       にくい)

 アルバイト:期間が決まっていて、しかも期間が短い。(3か月とか6か月など)

       ただし、更新(引き続き継続して働くこと)できる場合がある。

       期限がきたときに更新されなかったら終了。(首になりやすい)

 

2.働く時間(勤務時間)の違い

 正 社 員:普通は一日8時間、週5日勤務が多い。(会社による)

 アルバイト:自由度が高い・仕事の量や時間を自分で調整しやすい。

 

3.社会保険

 社会保険とは「厚生年金保険」「健康保険」「介護保険」「雇用保険」「労災保険」 

 で、65歳になったら年金をもらうための保険や、病気や介護が必要になったときに

 補助を受けるための保険、失業(仕事がなくなったとき)した時などにお金をもらえ

 る保険、仕事中にけがをした時などにお金がもらえる保険だ。

 

 「厚生年金保険」「健康保険」「介護保険」=会社と労働者が半分ずつ負担

 「雇用保険」=会社と労働者が負担(会社の方が多く負担)

 「労災保険」=会社が全額負担

 

 正 社 員:社会保険が適用される。

 アルバイト:社会保険は適用されない。

       ただし、要件を満たせば適用される場合もある。

 

4.福利厚生

 福利厚生とは、社員が働きやすいようにしたり、社員やその家族が豊かな生活を送る

 ことができるために会社が提供してくれるサービスやお金だ。

 

 通勤手当、住宅手当、社宅、家賃補助、育児・介護支援、健康診断費用、社内食堂、 

 レジャー施設・宿泊施設の利用補助、社員旅行、結婚祝い金・災害見舞金など

 

 正 社 員:福利厚生がある(内容は会社による)

 アルバイト:福利厚生がない(会社による)

 

5.給料の違い

 正 社 員:月給制(月ごとに決まって支払われる給料)や年俸制(1年単位で定め

       た給料)で毎月決まった金額が得られるので収入が安定している。

       実績や経験を積むと給料が上がる。(昇給)

       また、ボーナスや退職金がある。

       生涯で得られる収入は約2億5000万円(会社や人による)

 アルバイト:働いた時間の分だけのお金(時給)しかもらえないので収入が安定しな

       い。

       昇給やボーナスはなし。(会社による)

       生涯で得られる収入は約6000万円(会社や人による)

 

6.責任の違い

 正 社 員:責任のある仕事、やりがいのある仕事を任される。

       人事異動(役職が変わる)や転勤がある。責任が重い。

 アルバイト:単純な仕事が多い。責任のある仕事、やりがいのある仕事を任されるこ 

       とが少ない。人事異動や転勤がない。責任が軽い。(会社による)

 

7.社会的信用

 正 社 員:雇用が安定しているので社会的信用があり、銀行等からの借り入れがし

       やすい。

       キャリアアップ・スキルアップしやすい。

       (仕事の知識や技術などの能力がアップしやすい)

 アルバイト:雇用が安定していないので社会的信用が少なく、銀行等からの借り入れ

       がしにくい。キャリアアップ・スキルアップする機会が少ない。

 

ちょっとまとめて表にしてみるね。

 

 

 

正社員

アルバイトなど

働く期間(雇用期間)

(雇用の安定)

長い

(定年退職まで約40年間)

首になりにくい

短い

(数か月単位 更新あり)

首になりやすい

働く時間(勤務時間)

会社ごとに決まっている

(一日8時間 週5日など)

自分で決めやすい

社会保険

あり

(会社が半分負担してくれる)

なし

(要件満たせば自分で加入)

福利厚生

あり

(社宅・家賃補助など会社による)

なし

給料の違い①

(昇給・ボーナス・退職金)

あり

なし

給料の違い②

(生涯収入)

約2億5000万円

(会社や人による)

約6000万円

(会社や人による)

責任の違い

責任のある仕事を任せてもらえる

責任のない仕事が多い

社会的信用

(キャリアの違い)

ある

(キャリアアップ・スキルアップの

 可能性が高い)

ない

(キャリアアップ・スキルアップの

 可能性が低い)

 

 

 どうだろう?分かるかな?

 

 みんなには少し難しいかな?

 お兄ちゃんとお姉ちゃんはもう中学生・高校生だから少しは分かるだろう。

 

 もちろん、ここに書いたことは全部の会社に当てはまるわけじゃないし、会社によって全然違うこともあると思う。

 

 また、ここに書いたことは、表現も含めて正確ではない部分があるかもしれないので、興味を持ったら、自分でより詳しく調べてみてね。

 

 これでわかるように、一口に「働く」といっても、「正社員」と「アルバイト」と全然違うよね。

 

 男性でも女性でも一家の大黒柱として働くのであれば、やはり「正社員」として働く必要があるだろう。また、家計の補助的に働くならアルバイトなどの方が自分の生活スタイルに合わせて働くことができていいかもしれないね。

 

 そして、会社などに勤めることだけが「働く」ということではない。お父さんのように資格を取って事務所を経営したり、自分の技術や知識を生かして会社を興(おこ)して、自分が経営者となって、人を雇って社会のために働くという方法もある。

 

 あなたたちも、これから成長してどんな仕事に就(つ)くか分からないけど、よく考えて自分の「仕事」を選んでほしい。

 

 そして、社会の役に立つ人間になってね!