お父さんの大事な話

~ 子供に伝えたい!! お父さんの熱い思いをひたすら語るブログです ~

「公」(おおやけ)と「私」(わたくし)

「仕事」と「プライベート」
「公」と「私」
しっかり区別をつけないとね

 

前回、がん細胞を例に全体と個人の関係についてお話ししたね。

今回もそれについてもう少しお話ししよう。

 

 「公(おおやけ)」というのは、簡単に言うと「全体」のことだ。「公」の意味を調べてみると、いくつか書いてあるが、ここでは「個人の立場を離れて全体にかかわること。社会。公共。世間。」(デジタル大辞泉)という意味で使うね。

 

 それに対して「私(わたくし)」というのは、「個人」のことだ。これも調べるといくつか意味があるけど、ここでは「自分一人に関係あること。個人的なこと。」(デジタル大辞泉)という意味で使うことにする。

 

 我々人間は、一人で生きているわけじゃない。必ず誰かのお世話になって生きている。「いやいや、オレは一人暮らしだし、誰のお世話にもなっていない」という人がいるかもしれないけど、よく考えてみてほしい。

 

 住んでいるお家は誰が建ててくれたのか、電気やガス、水は誰が供給(きょうきゅう=ものを与えること)してくれるのか。食べ物を食べようと思えばどこかで買ってこなければならない。その食べ物を販売してくれる人、材料を作る人、料理する人、運ぶ人・・・食べ物を食べるだけでもいろいろな人がかかわっている。

 

 他にも道路や橋を作る人、病気になったら病院にも行くし、急な病気の時は救急車に来てもらわなければならないし、火事になれば消防車で火を消してもらわなければならない。犯罪を起こす人がいたら、みんな安心して暮らせないから警察に犯人を捕まえてもらわなければならない。

 

 他にも例を挙げたらきりがない。社会というのは人の集まりで、みんないろいろな仕事をして、お互いに助け合って生きているんだ。けして、自分一人の力だけで生きているわけじゃない。

 

 こうした社会の中で、「公」のことを考えずに「私」を優先して他人に迷惑をかけるようなことはしてはいけない。

 

 家族の中でも同じだよ。お父さんやお母さん、あなたたち子供がいて、それぞれの役割がある。みんなが自分のこと(私)を優先してバラバラなことをしていたら、家族(公)が崩壊(ほうかい=壊れてしまう)してしまう。家族仲良く、お互い助け合っていかなければならない。

 

 しかし、最近は、この「公」と「私」の区別がなくて、「私」を優先する人の方が多い気がする。「個人主義」=(個人を尊重して大事にする考え方)を優先しすぎて、大切な「公」のことを忘れがちな人が多いと思う。

 

 昔から、「滅私奉公(めっしほうこう)」という言葉がある。今では死語(しご=現在使われなくなった言葉)みたいなもんだけどね。

 

「滅私奉公」は、「私利私欲を捨てて、主人や公のために忠誠を尽くすこと。」(三省堂 新明解四字熟語辞典)、「私心や私欲を捨てて国や社会など公のために尽くすこと」(学研 四字熟語辞典)という意味だ。

 

 まあ、「今の時代、何言ってるの?」という人がほとんどだろうけどね。

お父さんは大事なことだと思っている。

 

 「私」を捨てて、自分以外の家族のため、会社や地域のため、国のために働くことは尊いことだと思う。もちろんプライベートも大事だけど、優先する順番やタイミングがあるということだ。

 

 あなたたちは、しっかりと「公」と「私」の区別がつく人間になってほしい。そして、社会の役に立つ人間になってほしい。

 

お父さんも、そうありたいと思って日々頑張っているよ。